シンポジウム「国難的巨大震災を乗り越える事前復興~国土の創造的復興へ~」を開催しました

当学会は、2023年9月5日(火)シンポジウム「 国難的巨大震災を乗り越える事前復興~国土の創造的復興へ~ 」を開催しました(事務局:株式会社オリエンタルコンサルタンツ)。自治体職員や防災に携わる方々を中心として、多くの方にご参加頂き、関東大震災から100年という節目もあり、地震災害に対する取組みへの意識の高さが確認されました。
なお、当日の様子につきまして、以下みらクルTV – YouTubeに公開されておりますのでご視聴いただければ幸いです。

【シンポジウムの概要】

■開催趣旨

関東大震災から100年となる今、政府、都道府県、市区町村および国民・企業が取り組むべき「準備する事前復興」や「実践する事前復興」など、「100年後のレジリエントな国土づくり」へ向けた戦略的展望やその基本的方向について、我が国を代表する防災の学識者4名が語り合うことを目的に開催されました。

■シンポジウム内容

市川宏雄 日本危機管理防災学会会長による開会挨拶の後、第Ⅰ部では、4名の方から次の報告がありました。
・主題報告  「国難的巨大震災を乗り越える事前復興とは」
中林一樹 東京都立大学・首都大学東京名誉教授・中越防災安全推進機構理事長
・基調報告① 「南海トラフ地震に対峙する西日本の事前復興」
河田惠昭 京都大学名誉教授・関西大学社会安全研究センター長・人と防災未来センター長
・基調報告② 「南海トラフ地震に対峙する中部圏での産官学民連携と事前防災」
福和伸夫 名古屋大学名誉教授・名古屋大学減災連携研究センター特任教授
・基調報告③ 「首都直下地震の正体と多様な事前復興」
加藤孝明 東京大学生産技術研究所教授・東京大学社会科学研究所特任教授
そして第Ⅱ部では、第Ⅰ部の報告を踏まえ、加藤孝明 東京大学生産技術研究所教授・東京大学社会科学研究所特任教授をコーディネーターとして、「最大限の事前防災としての国土強靱化について」、「東京一極集中問題について」、「事前復興による創造的国土づくりについて」、「国難的巨大震災を乗り越えるために政府、地方公共団体、企業、国民がなすべきことについて」を論点にしたディスカッションが行われました。
コーディネーターより、国難的巨大震災を乗り越えるためには、既成概念や価値観を問い直す必要があり、例えば、復興・防災を統合的な枠組みとして再構築すること、連続性+時間的・空間的な俯瞰力をもって目標や取組みを検討すること、東京―地方/公―民など新たな関係や連携を創出することが必要であると総括がありました。
最後に、野崎秀則 株式会社オリエンタルコンサルタンツ代表取締役社長の挨拶で閉会いたしました。

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